SUSタンクの耐酸塗装で短納期・コストダウンを実現

お客様課題

単価が固定される中でも塗装コストを抑えたい

H社様は製缶業として、単価が決まった契約のもとで生産を行っていました。エンドユーザーへの価格交渉が難しい環境のため、塗装コストの上昇はそのまま利益を圧迫する要因となっており、コストを抑えられる塗装仕様への切り替えが求められていました。

短納期の依頼にも対応できる体制を整えたい

案件によっては、納期が2日程度という非常に短いスケジュールでの依頼も発生していました。通常の塗装工程では対応が難しく、乾燥時間や工程数を見直すことなく短納期に応じられる方法が必要とされていました。

過去の塗膜剥がれを踏まえ、耐酸性のある塗装に切り替えたい

H社様のタンクは過去に塗膜剥がれを起こした経緯があり、同様の不具合を繰り返さないためにも、耐酸性を備えた塗装仕様への切り替えが課題となっていました。

富士商事からの 提案・解決策

下塗り・上塗り塗料の見直し

コスト・納期・耐酸性という3つの課題を同時に解決するため、下塗り・上塗り塗料の見直しによる塗装工程の1液化を提案・施工しました。

これまで下塗りには2液エポキシ樹脂塗料を使用していましたが、上塗り前に表面ケレン処理が必要になる工程であったため、1液のパワーバインドTKへ変更。さらにコストダウンの必要があったことから、メタルグリッププロへの切り替えも実施しました。

1液塗料とは?

1液塗料とは、主剤と硬化剤を混合する必要のない塗料のことです。2液塗料と比べて調合の手間がなく、可使時間(使用できる時間)の制約も少ないため、歩留まりが良く、乾燥時間の短縮にもつながります。混合ミスによる品質バラつきのリスクも低減できるため、短納期対応や小ロット案件との相性が良い点が特徴です。

上塗りについても、2液ウレタン樹脂塗料から焼付エポキシ樹脂塗料のアミラックEPへ変更。耐酸性と納期短縮を同時に実現しました。塗料の変更に際してはテストピースでクロスカット試験を実施し、お客様の承認を得た上で切り替えを行っています。

耐酸塗装とは?

耐酸塗装とは、酸性の薬液や酸性雰囲気に触れる金属部材に対し、酸による塗膜の劣化・剥がれや腐食を防ぐために施す塗装のことです。一般的な防食塗装がサビの発生を主な対象とするのに対し、耐酸塗装は酸による塗膜の分解・軟化を防ぐ耐薬品性が重視される点が異なります。下地処理の徹底に加え、エポキシ系・フッ素系など酸に強い樹脂を用いた塗料選定が品質を左右します。

施工結果得られた効果

焼付塗装への変更による出荷スピードの向上

単に安価な塗料に変えるのではなく、耐酸性・歩留まり・乾燥時間まで踏まえた塗料選定ができる点が、富士商事の強みです。
下塗りの1液化で歩留まりを高めながら、上塗りの焼付塗装化で乾燥・出荷までのスピードも引き上げました。この塗装仕様の見直しにより、コストダウンと歩留まりの向上を実現しました。
お客様は塗装後すぐに出荷できる体制を整えることができたため、短納期のご依頼にもスムーズにご対応できるようになりました。

お客様からの評価

H社
製缶加工ご担当者様

納期についても、請負先と工場を使用し要求通りに対応いただけました。特に上塗りを焼付型に変更したことで、塗装後すぐに出荷することができ、お客様にも満足していただけました。

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