鉄骨ファブリケーター必見!塗装の単価見直し時に検討するべきこと
鉄骨塗装の仕入れを、惰性で続けていないでしょうか。材料費高騰と人手不足が同時に進む昨今、現場では「削れるコストはないか」「工程を止めずに回せるか」の対応に追われがちです。
しかし、塗料コストは「どれを買うか」以前に、「どこから買うか」で大きく変わる領域でもあります。同じメーカー・同じ銘柄でも、商流や提案体制の違いによって単価差が生じることは珍しくありません。
さらに、提案力(他社導入実績、調色対応、SDSなどの書類対応、欠品時の代替手配、全国供給体制)を持つ商社と組めば、材料費の削減だけでなく、工程停滞や手戻りといった見えないコストまで抑えられます。
本記事は、コスト削減を始め次のような課題を感じている鉄骨ファブリケーターの方に向けて、塗装単価の見直し時に検討すべきポイントを整理します。
- 仕入れ先が実質1社で、同一銘柄でも単価差が出ているか把握できていない
- いつもの塗料メーカーが使用されており、採用理由を説明できない
- 欠品・納期遅れ時の代替手配ルートが弱く、工程リスクが残っている
- SDS/などの書類対応が遅れ、現場が止まった経験がある
- 色指定・特殊仕様案件で、調整に手間取った経験がある
- 県外案件が増え、全国対応の供給や情報網が不足している
第1章:なぜ今、塗装単価の見直しが必要なのか
鉄骨需要は楽観できない局面が続いています。国交省の建築着工統計から換算した2024年度の推定鉄骨需要量は約365.5万トンで、過去30年で最低水準と報じられています。需要環境が厳しいほど、原価の高騰が利益を削ります。
一方で、塗料側も値下がりを期待しにくい現状です。メーカー各社は価格改定を継続しており、たとえば関西ペイントは工業用塗料・自動車補修用塗料を対象に、2024年5月より塗料・シンナーを5〜15%値上げしています。日本ペイントも2025年7月より、塗料およびシンナー類全般を10〜20%改定しています。
にもかかわらず、鉄骨ファブリケーターにとって塗料は「主役のコスト」になりにくく、見直しが後回しになりがちです。その結果、仕入れ先が「昔からここ」のまま固定され、単価の変化や相場との差を把握しないまま、コストだけがじわじわ上がっているケースは少なくありません。
つまり、このまま「塗料はおまけ」という認識のまま放置すると損が積み上がるタイミングです。
第2章:惰性的な取引がもたらす機会損失
第2章では、固定化した取引が生む機会損失についてのポイントを整理します。
地場販売店からの仕入れが「安心」だと思っていないか?
地場の塗料販売店には、近い・早い・融通が利くという明確な価値があります。急な手配や現場対応が必要なとき、距離の近さは強みになります。
ただし、現場でよく起きているのは、取引が長くなるほど塗料商社の役割が「配達中心」に寄り、結果として仕入れが任せきりになることです。いつの間にか、価格の妥当性を点検したり、代替案を検討したりといった改善活動が止まり、価格改定があっても「そういうもの」と受け入れてしまう。要領書や社内標準に自動的に入っているメーカーを疑わず、他社が何を使い、どう通しているのかといった情報も入ってこない。
惰性的な取引の怖さは、損をしていても気づきにくい点にあるのではないでしょうか?
価格競争力と情報量で他社との差が出る
同じメーカー・同じ銘柄の塗料でも、仕入れ先によって単価差が出ることは珍しくありません。また、差が出るのは価格だけではなく「情報量」です。
たとえば、同じ用途でも別メーカー品で問題ないケースがあること、同等仕様のまま乾燥が早いグレードが存在すること、ゼネコン側の決裁者がどこを見て判断するのか――こうした実務情報を知っているかどうかが調達コストや工程リスクに影響するのです。
仕入れ先は、単なる購入ルートではなく、利益を守るための情報源です。これを考慮せずに単価だけを見直しても、改善が一時的・限定的になりやすいのはこのためです。
第3章:選ぶべき塗料商社とは
第3章では、鉄骨ファブリケーターが塗料商社を選ぶ際に、コスト以外に見るべき条件を整理します。
コストだけでなく、工程品質について詳しいこと
単価見直しでありがちな失敗は、「安さ」だけを基準に選び、結果として工程品質が低下してしまうことです。鉄骨塗装は、塗りやすさや乾燥時間、供給の安定性が工程に直結し、最終的には工期と品質、さらには外注費や残業の増減にまで影響します。
たとえば、作業性が悪ければ、塗りムラや膜厚管理の難しさが手戻りにつながります。乾燥性が弱ければ次工程の待ち時間が増え、段取り替えや仕掛品の滞留が起きやすくなります。
単価だけで判断するのではなく、「工程を止めない」観点で、作業性・乾燥性・安定供給まで含めて判断できる塗料商社であることが重要です。
提案力と全国対応できる営業であること
本当に欲しているのは、塗料のカタログ情報よりも、意思決定に使える「他社の情報」ではないでしょうか。
たとえば、他地域のファブが材料費見直しをどう進めたのか、ゼネコン案件ではどのメーカーやどの書類が求められやすいのか、仕様・要領書のどこまでが変更可能で、どういう段取りで通すのが現実的なのか――こうした実務情報を踏まえた提案を得られる商社かどうかがポイントになります。
また、地場完結の商流だけでは、こうした情報は集まりにくいのが実情です。全国対応でゼネコンや各地ファブリケーターとの接点を持つ商社であれば、塗料の供給に加えて、業界動向や他社事例の共有、要領書・書類対応まで含めた実行支援を提供できます。
富士商事が価値として提供したいのは、まさにこの「塗料+情報+実行支援」という領域です。
第4章:実際の事例に見る価格改善のヒント
ここからは、「塗料を変える/仕入れ先を変える」が 鉄骨ファブリケーターのQCDにどう効くのかを、現場で実際に起きたパターンで整理します。
①主要メーカー依存をやめて調達単価を見直した
鉄骨ファブリケーターでは、特定塗料メーカーが標準になっており、要領書や社内標準に自動的に入り込んでいることが少なくありません。現場としては、まず「仕様に通るものを確実に使う」ことが正解ですので、あえて他メーカーと比較する動機が生まれにくいのも自然な流れです。
ただ、近年はメーカーごとの価格改定が積み重なり、同等用途・同等仕様であっても調達単価の差が広がりやすくなっています。結果として、特定メーカー固定のまま取引を続けると、知らないだけで高く買っている状態に陥ることがあります。
この案件で富士商事が行ったのは、「安い塗料探し」ではありません。
まず、現行の仕様・要領書のどこが縛りになっているのかを整理し、メーカー指定なのか性能指定なのか、変更するなら誰の合意が必要なのか(ゼネコン・監理・社内)を切り分けました。つまり、価格比較の前に「変えていいのか」の判断の土台を作ったのです。
そのうえで、同用途で採用実績のある別メーカー品を提示し、「この用途では他社でも問題なく運用できている」こと、そして検討すべき論点が品質や施工性のどこにあるのかを、決裁者が判断できる形で揃えました。単なる代替提案ではなく通すための材料まで含めて用意した点が、見直しを前に進めたポイントです。
②特殊色案件で「色の確定から納入まで」を一本化し、現場対応を軽くした
色指定がある案件は、「塗料の値段」よりも、工程が止まるリスクが問題になります。施主や監理から色の指定が入ると、色見本が承認されるまで塗装に入れません。もし色が合わないと判断されれば、見本の作り直しや再提案になり、塗装工程が止まったり、最悪やり直しが発生します。
さらに、承認の判断をするのはゼネコン現場の所長など決定者であることが多く、話が届かないと判断が先延ばしになり、行程待ちになってしまいます。
この案件で富士商事が最初にやったのは、現地で色見本を用意し、決定者が判断できる状態を作ることでした。つまり「色の合意形成」を先に進める動きです。
次に重要だったのが、色が決まった後の手配です。「色が合えばどこで買ってもいい」となりがちですが、実務ではこれが混乱を生みます。発注窓口が分かれたり、どれを・どこから・いつ入れるかが曖昧になり、結果として工程の遅れにつながります。そこで富士商事は、安定して供給できるルートを確保したうえで、購入先を一本化する方向に整理し、手配を迷わせない形を整えました。
結果、手配が二転三転するといった不確実性が減り、塗装工程を予定どおり進めやすくなります。加えて、SDSや出荷証明書などの書類も窓口が一本化されるため、確認や取りまとめの手間が減り、現場からの問い合わせ対応も少なくなりました。
まとめ|まずは「損していないか」の確認を
塗装単価の見直しは、「塗料を変えるか」では終わりません。結局、差が出るのはここです。
- 塗料は変えるだけでなく、「どこから買うか」で決まる
- 良い塗料はどこでも手に入る時代に、差になるのは商社の情報力・実績・実行支援
- 惰性の1社購買はリスクになる
富士商事では、鉄骨ファブリケーター向けに各種要件に合わせた調達のご提案をしています。「今の買い方で損をしていないか」だけでも構いません。まずはご相談ください。
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