油性フタル酸樹脂塗料から焼付塗装への仕様変更
お客様の課題
30m級の大型製品を扱える塗装環境と置き場がない
T社様が扱う製品は、自動車関係の製造ラインに用いられる全長約30mの大型製缶品でした。
通常の塗装会社ではこれほど大型の製品だと製品を置くスペースが足りず、移動するだけで時間がかかったり、乾燥待ちで作業場を占有してしまうといった理由から対応を断られることもあります。T社様も塗装できる業者を見つけること自体が困難な状況でした。
油性フタル酸(常乾)仕様のため、重ね塗りができない
また、本製品の仕様で指定されていた塗料は 油性フタル酸系(常乾)塗料でした。この塗料は乾燥に時間を要するため、
・重ね塗りができない
・完全に乾燥するまで梱包ができない
・製品を積み上げられず、置き場がさらに不足
というデメリットがありました。
今回のような大型製品×常乾塗料の組み合わせは、短納期との相性が非常に悪いため、さらに対応できる塗装業者が限られてしまう状況でした。
短納期で大量品を処理する必要
今回の案件は“短納期で大量品を処理する” という条件でしたが、
・製品が多く、1つ1つが大きいため置き場必要
・塗料は乾きが遅い常乾
・梱包もすぐにできない
という複数の制約が重なり、従来方式では納期に間に合わせることが難しい案件でした。
富士商事からの 提案・解決策
油性フタル酸塗料とは?
油性フタル酸塗料とは、金属や建築用途として広く普及している常乾の溶剤系塗料です。
塗膜の厚みと光沢感に優れた塗料のため、製品の美観を大きく向上させつつ、高い防錆力で素材を保護をする目的で使用されます。
また、ハケやスプレーなど塗装方法を選ばず、現場で扱いやすい上にコストパフォーマンスにも優れている点で、多くの現場で利用されています。
ただし、強固で美しい塗膜を作るために、空気中の酸素とゆっくり結合する「酸化重合反応」によって硬化が進むため、乾燥速度が非常に遅いという特性を持っています。そのため、次工程へ移るまでに長い養生期間と乾燥が必要となります。
常乾フタル酸塗料から焼付型ウレタン塗料へ塗装仕様の変更提案
納期に間に合わせるためには塗料と工法の見直しが必要と判断しました。そこで、T社様に仕様を確認した上で焼付型ウレタン塗料への仕様変更を提案しました。
焼付型ウレタン塗料は
・乾燥が速く、手離れが良い
・焼けばすぐ積み上げ可能(置き場不足が解消)
・仕上がり(光沢・外観)が優秀
・耐久性が常乾塗料よりも高い
という利点があります。T社様からも仕様として問題ないという判断が下され、正式採用となりました。
施工結果と得られた効果
ビフォーアフター
※機密保持のため画像はイメージです。実際の製品ではありません。
30m級の大型製品を製缶から3日で全数塗装
塗装仕様の変更をし、塗膜のスペックが上がったため飛散水は問題なくクリアできました。塗料変更に伴い材料費は高騰したものの、労務費については削減ができたため、トータル的にはコストメリットを出すことができました。
大型製品且つ短納期だったため、どこの塗装業者でも対応してもらえない状況でしたが、富士商事では3日で塗装対応ができたため、大変喜んでいただきました。
納期にも品質にも満足感
富士商事さんはどこの業者で頼んでも対応を断られてしまった案件を引き受けてくれ、無事に納期通りクリアしていただけました。
また、品質的にも大変満足しており、ウレタン焼付塗装を頼んだ際には、普通の焼付塗装と違って光沢感があり、満足しています。
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